-
斜面の敷地であっても、別荘として長く使い続ける中で、平坦な外部空間がどうしても欲しくなるものである。
通常、居間や食堂などの主空間の南側にテラスやデッキを張り出す場合が多いが、どうしても大掛かりな舞台のような構築物になってしまい、さらに自然の木立と室内も離れてしまう結果になる。
そこで、あえて居間の北側に平坦な中庭を取り、南側は大きな開口から木の梢に触れられるような内外部の構成とした。
もともと北庭は、木々の緑を光があたる向きから眺められるという利点があり、その上、屋根の勾配を中庭に向かって低く抑えることでさらに明るい印象の場となるようにした。
その中庭を囲むように、建物はL字に展開し、玄関から自然の地形を辿るように下り、居間へと導かれる。
「床下暖房」システムによる全館暖房としている。
- 所在地
- 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉字鶴溜
- 主要用途
- 住宅(別荘)
- 住人構成
- 夫婦
- 敷地面積
- 2700m²
- 建築面積
- 129m²
- 延床面積
- 137m²(41T)
- 規模
- 地上2階