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敷地は多摩川に面していて、川との間には草の生えた高さ2m程度の緩やかな土手と前面道路がある。
風致地区で壁面後退線が決められ、建築面積が44m²までに制限されていた。
必要な面積を得るために地階を設けて主寝室と納戸とし、眺望の良い2階レベルを主階に、庭に面した1階に子供室と遊び場を配した。
全体は、土手への広がりや川の眺望を活かすため、南側が開放的な一室間になっている。
広間の中央には透明感のある階段と吹抜が貫き、各階で吹抜の位置と大きさが変化して、書斎や居間、遊び場などの様々な居場所をつくり出すような構成になっている。
吹抜の最上部は、緑化された屋上テラスに突き出たガラス張りの塔屋で、日除けのパーゴラや蔓植物の登攀するワイヤーが組み込まれている。
小さな建物であるが、恵まれた眺望を愉しみ、子供たちも行き止まりのない建物を駆け回っている。
- 所在地
- 東京都大田区田園調布
- 主要用途
- 住宅
- 住人構成
- 夫婦、子供3人
- 敷地面積
- 102m²
- 建築面積
- 44m²
- 延床面積
- 114m²(34T)
- 規模
- 地上2階、地下1階