CASE DESIGN STUDIO

1. 与条件整理

はじめに打合せを通して、生活スタイルや住まいの要望をお聞きし、予算を把握し、同時に敷地の周辺環境との関係を分析します。

要望は整理されていなくても構いません。一緒になって考えていくのもわたしたちの仕事です。
その場で、家族の意外な気持ちに気付く事もあるようです。
どんな暮らしがしたいか?家族はどうなっていくのだろう?…など、整理しながら一緒に悩みましょう。

わたしたちがそれを元にして、どのような空間が必要であるのかということやそれぞれの空間の関係の可能性を洗い出してみます。
既成概念にとらわれないように、与えられた条件から考えていきます。正しい答えは条件の中にあるものです。

  • 周辺環境との関係はどうか
  • 視線の抜けやスケール感はどうか
  • 家族間の関係と動線はスムーズで豊かであるか
  • 日照や風通しはどうか

…などの分析ポイントの結果から判断し、いくつか選択します。

  • 与条件整理

    何でもない会話にヒントがある

  • 与条件整理

    ご要望を漏らさずメモに

  • 与条件整理

    何度も環境を確認

  • 与条件整理

    様々な方法で敷地を分析

2. 構想案検討

ご要望や敷地分析を元に、案の検討を進めます。

同じ骨格でも驚くほど色んな家になる可能性があるものです。
焦らず愚直に、全ての可能性を検証していきます。
長所や短所が少しずつ見えてきたり、何でもない会話がヒントとなることもあって、やがて絞り込まれていきます。
時には良いと思っていた案が、進めて行くにしたがって合わなくなってくることもあります。
でも、一度あらゆる可能性を洗い出しておけば、別の方向性も見つけやすいのです。

ここまでの流れをわかりやすく説明し、建主の住まいとして最適な案かどうかを話し合います。

  • 構想案検討

    関係を表す骨格図をつくる

  • 構想案検討

    暮らしを整理していく大切な作業

  • 構想案検討

    周辺環境との関係も確認

  • 構想案検討

    同じ骨格でも様々な可能性があるので、長所と短所を整理

3. トライアルプラン提出

ひとまず、まとめてみて提出案とします。

このように全ての可能性を検証しておくと、最大限納得のいく案に絞り込んでいけるのでは?と思っています。
「これでは要望が盛り込まれるだけで、いい建築にならないのでは?」そう感じるかもしれません。
確かに奇抜な作品にはなりませんが、快適で美しい住宅は可能です。
なぜなら、解く条件の中には要望の他によい建築をつくりだす項目…
光や風、人の動きや視線の流れ、姿や形態のバランス、
…なども含まれているからです。

以上、ここまでがトライアルプランで体験できる内容です。
トライアルプラン
少ない打合せから得た条件をもとに一つの可能性として提示した案ですから、そのまま建てなければならないのではありません。
案を見て初めて気付く要望も出てきたりしますので、もちろん完璧ではありません。
実際に契約をしてから白紙の状態に戻して、平屋が2階建になったこともあります。
あくまで、住まいに関する考え方や住宅設計に取組む姿勢を見極めて頂くための判断材料です。

  • トライアルプラン提出

    目線の透視図を何枚も描いて、空間の雰囲気を確認

  • トライアルプラン提出

    素材や光の具合も反映します

  • トライアルプラン提出

    考え方や設計主旨を明確に示した平面計画図

  • トライアルプラン提出

    立面、断面計画図

4.設計監理契約

ここまでの設計に対する姿勢を見て、わたしたちと進めていこうと判断された場合、設計監理契約を結んで正式に家づくりを開始します。

設計監理報酬基本料=工事床面積1坪あたり12万円

  • トライアルプラン参加費は差引かれます。
  • 外構造園計画や特別な用途の設計料は、別に加算します。
  • 消費税、交通費は別途料金です

設計料は高いですが、自分の生活スタイルや嗜好、要望などを最大限に取り入れることができます。
その上で、既成概念にとらわれない可能性や想像もつかなかったような提案を「設計のプロ」から受けることができるのです。

建物をつくるのに必要な主な構成要素は、費用、与条件、品質の三つです。
三つのバランスが取れたときに、はじめて全ての要素を活かし、最大限の可能性を発揮したといえるのです。
設計を専門にする建築家は、設計を通じて計画全体について見渡すことができる独立した立場なので、このバランスを取ることができるのです。

そして、工事を監理するという業務も含まれています。
施工者の不当な利益優先や手抜き工事などによるトラブルを防ぎ、建築主の財産である建物の品質を保持するのです。
これも独立した立場であるからこそ可能なことです。

  • 設計監理契約

    質の高い設計を手に入れる

5. 基本設計

要望や予算、工程などをもう一度整理し、引続き話し合いの場を持ち、家の全体概要を決定します。

まず、最新のアイデアと情報を取り入れるため、構造や設備、不動産関係などの必要な専門家を加えたプロジェクトチームを編成します。
トライアルプランの段階と違う要望やアイデアがあれば提案し、検討します。
また、材料や設備などの仕様、構造計画を検討してイメージを具体化していきます。
全ての打合せや決定事項は、書面で記録をし、誤解やトラブルのないようにします。
造作する家具はもちろんのこと、椅子などの置家具も相談しながら選定し、配置を検討しておきます。
そして、全体概要をまとめて基本設計とします。

  • 基本設計

    打合せ内容を記録してお互いに保管

  • 基本設計

    構造設計の専門家が構造解析

  • 基本設計

    場所ごとに家具や収納、素材などを検討

  • 基本設計

    打合資料は整理しやすい冊子に

6. 実施設計

基本設計で全体概要が決定したら、施工性を検討し、各部詳細の納まりを決定し、施工用の詳細図を作成します。

わたしたちの設計事務所では、実施設計時に、たくさんの図面を画き、細かな指示を出来るだけ書き込みます。
あまり書き込まずに現場の指示に任せることもあるようですが、誤解があった場合に追加工事が発生しかねないからです。
建築は、大きな全体の考え方から、人の指先が触れる程度の納まりまで、様々なスケールを感じるものです。
ですから設計の段階では、あらゆるスケールを考慮しながら、秩序立てて決定をしていかなければならないのです。

  • 実施設計

    現場が混乱しないように、詳細図面を作成

  • 実施設計

    材料は各種26近い箱で分類整理

  • 実施設計

    持物や収納物も考慮して納まりを検討

  • 実施設計

    置家具も空間の大切な要素

7. 見積・見積調整

見積では、数量や単価が示されたものを依頼し、図面と比較してチェックをし、資金の使途を明解にします。

はじめから1社に絞り詳細につめる方法と、2、3社の相見積をし、そこから絞り込んで調整をする場合があります。
依頼できる施工者の条件は、設計事務所の施工経験があるかどうかになります。
そうでないと、信じられないことですが、図面を見ながら施工するということが出来ないのです。

建物の値段は大変わかりにくいものです。
施工者は利益を上げようとしますし、お金を払う側としては安くしようとするでしょう。
しかし、安くし過ぎても「値段相応の出来栄え」になり、満足できない残念な結果になってしまいます。

工事費を調整するため、工事費調整表を作成し、

  • 材料変更により減額可能なもの
  • 将来施工すればよいもの
  • はじめから施工しておきたいもの

…など、一覧表にして優先順位がつけやすいようにします。
細かなことでも、現場に入ってから追加や変更をすると、資材や職人の手配などの工事の流れを狂わせることになり、仕上具合に影響するので、この時点でしっかりと確認しておく必要があるからです。

金額が確定したら、確認申請の手続きを進めます。
確認申請図書などの必要書類を作成し、各種法令に適合しているかどうかを審査機関に審査してもらいます。

  • 見積・見積調整

    見積書の数量や単価を細かくチェック

  • 見積・見積調整

    予算に納まるように見積調整表を作成し、優先順位を話し合い

8. 工事契約

決定した見積調整の内容に則して、図面や見積書を修正し、工事請負契約を締結します。

契約書、約款、見積書、添付図面など、契約内容を確認し、監理者として立ち会います。

  • 工事契約

    建築主、設計者、施工者が、それぞれの立場を尊重し、協力

9. 工事監理

工事監理は、図面通りに工事が行なわれているかどうかを確認し、施工上の細かなことや変更、追加の指示を行ないます。

ここでも指示の内容は書面で記録し、トラブルを防ぎます。
いい設計をしても、しっかりと施工をしなければ、よい住宅にはなりませんから、最終的に物にする職人など、つくり手とも十分にコミュニケーションを取り、設計意図を伝達することも必要です。

わたしたちは、この作業を財産である住宅の品質を保持するものであると認識し、とても重要視しています。

  • コンクリートの配筋と型枠
  • 木造や鉄骨などの構造部分
  • 防水、断熱、気密
  • 設備配管や電気配線
  • 建具や家具の納まり
  • 塗装をはじめとする仕上げ

…など、各工事を確実にチェックするため、完成までに何度も現場に足を運びます。

最後に竣工検査をし、図面や仕様書の通りに施工されているか、また傷や汚れがないかどうかを検査し、修正箇所の手直しを指示します。
住む方が初めて使う機器類もありますから、施工者と共に十分に取扱説明をして竣工です。

  • 工事監理

    指摘、是正、確認を怠らずに検査

  • 工事監理

    隠れる所も丁寧にするよう指示

  • 工事監理

    設計が配慮すれば職人は技を発揮

  • 工事監理

    木などの生きた素材は扱いを注意

  • 工事監理

    気密断熱は次世代レベルを基準

  • 工事監理

    指示は誰でも判りやすいように

10. 完成

住宅をつくる作業は、完成した時点で終わるというわけではありません。
生き物のようなものですから、時間の経過とともに育てていかなければならないと考えています。

小さな設計事務所もそれなりにメリットがあるものです。
ものづくりと関係のない営業もいませんし、いつ辞めるか判らない担当者もおりません。
家づくりのはじめの打合せから、設計と工事監理はもちろんのこと、完成後も含めてわたしたち自身がトータルに担当します。
設計の体験談

  • 完成

    隠せる設備は収納してスッキリと

  • 完成

    機能を満たした上で美しくできる

  • 完成

    使いやすいデザインの心地良さ

  • 完成

    いつまでも綺麗に暮らせる収納

  • 完成

    段々と建主の個性が出てくる

  • 完成

    記憶に残る時間を過ごせるように